2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540218
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
梶原 毅 Okayama University, 大学院・環境学研究科, 教授 (50169447)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
綿谷 安男 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (00175077)
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Keywords | ヒルベルトC*双加群 / 複素力学系 / 代数コレスポンデンス / KMS state |
Research Abstract |
本年度は、交付申請書において記した研究目的および研究計画に基づき、リーマン球面上の理関数および有理関数の一般化である代数コレスポンデンスからヒルベルトC*-双加群を構成し、さらにそれからPimsner構成で作ったC*-環についての研究を行った。穂年度の実績は、以下のとおりである。 以前より研究している有理関数力学系から作られるC*-環上のKMS stateの分類についての研究成果を"KMS states and branched points"として刊行した。 Bulletらによって研究されているリーマン球面上の有理関数の一般化である代数コレスポンデンスに対してヒルベルトC*-双加群が構成できることを示し、さらにPimsner構成によってC*-環を作った。自由性条件、拡大性条件をそれぞれ定式化し、これらの条件のもとで作られたC*-環がsimpleかつpurely infiniteになることを証明した。なおこれらの条件は、有理関数力学系の場合には自動的に満たされていたものである。 さらに、代数コレスポンデンスから作られるC*-環の具体例を作り、自由性条件、拡大性条件などが満たされることを示した。さらに、その中の例において、K-群の計算を実行した。K-群を見ることにより、これらが有理関数力学系から作られないことが証明された。これらの結果について、学会等で発表するとともに、論文にとりまとめているところである。 さらに、上記の構成を有理関数の場合からさらに一般のコンパクト空間上に拡張することを現在研究中であり、これによってより多様なK-群をもつ環を系統的に構成できることが期待される。 また、複数の有理関数から生成される半群から作らヒルベルトC*-双加群の一般化であるproduct systemを構成し、それから作られるC*-環の構造について研究を進めており、これの研究は次年度に継続する。
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Research Products
(3 results)