2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540231
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
桑野 泰宏 Suzuka University of Medical Science, 医用工学部, 教授 (80309038)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中屋敷 厚 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (10237456)
白石 潤一 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 准教授 (20272536)
長谷川 浩司 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (30208483)
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Keywords | 楕円量子可積分系 / 8頂点模型 / Zn対称模型 / 相関函数 / シグマ函数 / qKZ方程式 / Koornwinder多頂式 / 離散パンルベVI型方程式 |
Research Abstract |
本研究の目的は、楕円量子可積分系の代数解析的な構造を解明し、その無限次元の対称性についての理解を深めることである。具体的には、楕円量子可積分系の無限次元の対称性を用いて、その相関函数や形状因子を系統的に求めることを目的とする。その研究目的のため、平成19年度は以下の事項について考察・研究した。 1)桑野は、8頂点模型の高ランク版であるZn対称模型の相関函数を求めるための枠組みを構成した。具体的には、Zn対称模型と双対な面模型の物理量をZn対称模型の物理量に読み替える際に必要となるテイル作用素と呼ばれる非局所作用素のボソン表示を求めた。また、Zn対称模型の相関函数を表す積分表示を書き下した。現在、相関函数のうち最も簡単な1点函数について、積分計算を実行中であり、この構成法が正しければ、1993年に桑野自身が相関函数のみたす差分方程式を解いて得た無限積表示に一致するはずである。 2)中屋敷は、ある種の平面代数曲線のシグマ関数の代数的積分による表示とその応用に関する研究、および量子アフィン代数の自由場表示による量子Knizhnik-Zamolodchikov(qKZ)方程式の解の研究を行った。 3)白石は、Kornwinderの差分作用素に対する、三町氏によるものとは異なる核函数を求めた。その応用として1行ないし1列のヤング図に対するKornwinder多項式の明示的公式を得た。 4)長谷川は、可積分系の量子差分化について引き続き研究した。とくにFaddeevらの量子差分戸田場系の非自励化が可能であること、及びその周期簡約として神保-坂井の離散パンルベVI型方程式の量子版が再構成できることを明らかにできた。
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Research Products
(3 results)