2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540238
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本原 顕太郎 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 助教 (90343102)
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Keywords | 銀河形成 / 近赤外線 / サブミリ波 / 広視野撮像 |
Research Abstract |
本年度は、すばるディープフィールド(SDF)の近赤外観測を行うことにより、これまでのデータで欠落していた波長1-2μmの撮像データを取得することを大きな目標としていた。5月に行われたNEWFIRM/KPNO4mによる1.25mm帯の観測は、悪天候とシーイング不良のため、目標とするレベルには達しなかった。しかしながら、WFCAM/UKIRTでの観測提案は3番の観測が認められ、2009年3月に無事に観測を遂行することができた。この観測は大学院生が渡航して実行した。今後、このデータ解析を進めてゆく。 2008年12月にはチリ・アタカマのASTE望遠鏡に搭載されたサブミリカメラAzTECによる1.1mm帯の深撮像観測を行うことに成功した。深さは1mJyと他のサーベイと比べても遜色ないレベルにまで達し、28のサブミリは天体を検出することに成功した。これによりz=1-3の爆発的星形成を行っているUltraLuminous Infrared Galaxyの性質を明らかにしてゆくことができるだろう。 平成19年度に行った野辺山電波観測所におけるCO輝線観測のデータ解析を進めた。結果的には目的の天体からのCO輝線は検出できなかったものの、z=2銀河の分子雲量に制限を与えることに成功し、このような銀河に大きな多様性があることを示すことができた。 。平成19年度に取得したすばる/MOIRCSのデータ解析をさらに推し進めた。その結果、これら銀河の金属量はこれまで考えられていたよりも一桁近く大きく、銀河の化学進化に大きな制限を与えることが明らかになった。この結果は論文として出版されている。
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Research Products
(7 results)