2008 Fiscal Year Annual Research Report
[CII]線(158μ)による新しい星間物質相と銀河系の大局構造の研究
Project/Area Number |
19540249
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
奥田 治之 Japan Aerospace Exploration Agency, 宇宙科学研究本部, 名誉教授 (50025293)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
祖父江 義明 鹿児島大学, 理学部, 教授 (10022667)
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Keywords | [CII]線 / 気球観測 / データ解析 / 星間物質 / 銀河系構造 / アーカイブ化 |
Research Abstract |
昨年度発掘された気球による[CII]観測のオリジナルデータは、大型計算機の磁気テープに記録されたものであったが、磁気テープの読み取り装置自身がすでに廃棄されていたため、これを読み取り、小型計算機(PC)での解析処理が可能なフォームへの変換に時間を要した。変換されたデータを再度、強度、並びに位置の較正を施し、異なる観測時期のデータの整合性をチェックして、全期間の統一的なデータセットを作成した。これらのデータを一般に公開するため、今後アーカイブ化を進める準備を始めている。また、従来は、[CII]線の強度情報のみを解析してきたが、同時の取られている速度情報の利用の可能性を検討している。 一方、従来観測されてきた多波長域に渡る観測データとの比較をもとに、銀河系の構造との関連。[CII]線の発光機構の研究などを行うため、連続遠赤外線、CO線、連続電波線、HI線の観測データの集積に努めた。 オリジナルデータの拾得、そのデータ変換に手間取り、本格的な解析処理への移行が遅れているが、解析に必要な基本的な準備は整ったので、今後は、最終的なCII]データベースの完成とそのアーカイブ化、多波長データ間の相関関係の追跡などを鋭意進める予定である。
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