2007 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙線11年周期変動パターンによる4万年前の大強度変動時宇宙線スペクトルの探索
Project/Area Number |
19540258
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
櫻井 敬久 Yamagata University, 理学部, 教授 (60150265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松崎 浩之 東京大学, 工学研究科, 准教授 (60313194)
門叶 冬樹 山形大学, 理学部, 准教授 (80323161)
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Keywords | 宇宙線 / 放射性炭素 / 単年輪 / 4万年前 / 太陽活動 |
Research Abstract |
4万年前の放射性炭素濃度は現在に比べて80%も高かったことが分かってきた。しかし、この原因が地磁気環境の変化であるか太陽活動の変化であるかは、未知である。本研究では、4万年前の太陽圏の構造をしらべるために約4万年前の樹木年輪試料を用いて1年輪毎の^<14>C濃度を測定して太陽11年周期変動に相当する^<14>C濃度変動プロファイルを求め宇宙線スペクトルと地磁気変動を推定することを目的としている。 山形市桜田から出土した約4万年前の樹木年輪から18単年輪について剥離、セルロース処理、グラファイト試料作成を行い東京大学Maltのタンデム加速器を使ってAMS法により^<14>C年代測定を行った。標準試料の計数が約310000カウントに対して試料は約2000カウントであり、約2%の統計誤差で単年輪毎の^<14>C濃度測定が可能であることが分かった。15単年輪の^<14>C年代値の平均は37415年で各測定誤差は約200年であった。しかし、最大、最小値は各々41613±222,32857±146 ^<14>CyrBPと平均に対して約11%と大きな変動を示した。15点のデータであるが、各年輪の^<14>C年代値のバラツキは計数の統計誤差としては説明できなく、系統的誤差の見積もりが課題である。比較のため行った極低バックグランド液体シンチレーションカウンターによる測定は42819±404 ^<14>CyrBP、ジョージア大学で行ったAMS測定は41450±400 ^<14>CyrBPであり、いずれも40000年近くの値を示した。
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Research Products
(5 results)