• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2010 Fiscal Year Annual Research Report

Hierarchy Problem in String Theory

Research Project

Project/Area Number 19540268
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

川野 輝彦  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教 (20292831)

KeywordsString Theory / 標準模型 / 超対称性 / 階層性問題 / コンパクト化
Research Abstract

この研究は弦理論の具体的なコンパクト化を通じて素粒子論における現象論的な問題の解決策を模索しようとする試みである。これまでは、低エネルギーの立場から見た場合のアプローチがほとんとであるが、弦理論が我々の高エネルギー物理を記述できる枠組みであると仮定した場合には、高エネルギーからこれらの問題を捉える別の視点をもつことが可能になる。このことが新しい解決策を提示することを期待している。
特に、F-theoryと呼ばれるコンパクト化を用いて現象論的な問題の解決策を模索することが、この研究課題の大きな目標であるが、平成20年6月に、Harvard大のVafe氏を中心としたグループにより、F-Theoryにおいてブレイン上での場の理論が現象論的に好ましいGUT模型が、ゲージ階層性だけでなく、多くの現象論的問題を一気に解決する枠組みを与えるのではないかという信憑性のある議論がなされ、多くの期待が研究者の間で高まっている。
今年度も前年度から引き続き、主に、F-theoryを用いたGUT模型における湯川結合のより詳細な研究を行った。これは、標準模型の湯川結合を再現するために重要なだけでなく、階層性問題を超対称性によって解決するに当たって問題となるCP問題やFCNC問題といったものを考える際にも非常に重要な手がかりを与えるものである。特に、GUT模型に現れる陽子崩壊の寿命を実験結果と矛盾しないためにどのような方法があるかを具体的に検討した。とくに、spectral surfaceのsplitによる次元4のオペレータからの陽子崩壊を防ぐ方法が一般的な状況で大域的に成立できるかどうかを、そのmonodromyを計算することで詳しく調べた。

  • Research Products

    (2 results)

All 2010

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results)

  • [Journal Article] Flavor Structure in F-Theory Compactifications2010

    • Author(s)
      林博貴、川野輝彦、土屋陽一、渡利泰山
    • Journal Title

      Journal of High Energy Physics

      Volume: 1008(掲載碓定)

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] More on Dimension-4 Proton Decay Problem in F-Theory-Spectral Surface, Discriminant Locus and Monodromy2010

    • Author(s)
      林博貴、川野輝彦、土屋陽一、渡利泰山
    • Journal Title

      Nuclear Physics B

      Volume: 840 Pages: 304-348

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2012-07-19  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi