2007 Fiscal Year Annual Research Report
系統誤差0.5%を実現する原子炉ニュートリノ振動測定装置の開発
Project/Area Number |
19540276
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
久世 正弘 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00225153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末包 文彦 東北大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10196678)
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Keywords | ニュートリノ / ニュートリノ振動 / 原子炉 / KASKA / シンチレーター / 光電子増倍管 / キャリブレーション / ロボットアーム |
Research Abstract |
原子炉ニュートリノ振動測定装置のためのキャリブレーションシステムの開発を進めた。3次元方向に位置制御可能なロボットアームシステムを試作し、その位置精度の評価を物理学会で発表した。ロボットアームは3段に伸縮可能なアルミニウムのシャフト、ワイヤで先端を引っぱりアームを曲げることにより動径方向に移動させる部分、そして全体を回転させφ方向の自由度を与える部分から成る。各部分はステッピングモーターで駆動し、ワンボードマイコンでプログラム制御している。位置決定制度評価の結果、目標とする実機での精度(5cm程度)より若干大きな値が得られたが、その原因については解析されており、改良の見通しは立っている。 また、日本原子力研究開発機構(大洗)にある実験高速炉常陽でニュートリノデータを取得していたKASKAプロトタイプ検出器を東工大に移設した。このプロトタイプにキャリブレーション装置を接続して、実際の実験での手順を評価することができる。常陽で行った1次元のソースキャリブレーションデータを用いてニュートリノイベントの位置およびエネルギー測定に関する系統誤差の軽減について研究を進めた。ニュートリノ反応による液体シンチレータの発光、その測定器内での伝搬から光電子増倍管内の信号発生に至るまでの過程をGeant4ツールキットを用いてシミュレートし、取得データと比較した。この結果は本実験での糸統誤差を評価するのにも役立てることができる。
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