2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Manifestly supersymmetric quantization of superstring
Project/Area Number |
19540284
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
KUNITOMO Hiroshi Kyoto University, 基礎物理学研究所, 准教授 (20202046)
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Project Period (FY) |
2007 – 2010
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Keywords | 素粒子論 / 超弦理論 / 超対称性 |
Research Abstract |
まず、純スピノール(PS)形式あるいはこれを拡張した定式化を詳細に解析し、どの部分が成功しているか、どの部分が修正、変更を必要としているかの分析を進める。 PS形式は拘束付きの変数を用いるため、ローレンツ共変性や超対称性は必ずしも明らかではない。この点を改善するために、新たなゴースト変数を導入することで拘束条件を必要としない定式化が提案されている。また一般の時空へ拡張するには、やはりPS形式の拡張で、局所座標不変なラグランジアンに基づくダブルスピノル(DS)形式が有効であると思われる。当面はこれらの試みについて詳細に解析し、より完全な定式化を構成する足がかりとする。 次に、定式化の有効性を証明するために散乱振幅の計算など具体的な計算をしてみせる必要がある。そのためには超場形式の拡張など、新しい計算手法を開発する必要があるかもしれない。非繰り込み定理など一般的な性質の証明を与えることも、具体的な計算手法の開発と共に取り組むべき課題である。 またツイスター変数を用いると、GS形式の量子化の困難の原因であるカッパー対称性を、世界面上の超共形対称性に変換することができることが知られており、これはハイブリッド形式の成功とも密接な関連があると思われる。そこでツイスター弦理論についても考察し、ツイスターを用いた超対称性の実現について詳しく解析する。 最終的には新しい定式化を用いた超弦の場の理論を構成し、超弦理論の有限性など、理論として非常に重要な性質の証明など、具体的な解析に役立てる。
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