2007 Fiscal Year Annual Research Report
格子ゲージ理論における対称性と非摂動的繰り込みの研究
Project/Area Number |
19540286
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大野木 哲也 Kyoto University, 基礎物理学研究所, 准教授 (70211802)
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Keywords | 格子ゲージ理論 / 対称性 / 非摂動繰り込み / 有効理論 |
Research Abstract |
KEKスーパーコンピュータを用いて研究代表者を含む研究グループJLQCD collaborationにもとづいて動的オーバーラップフェルミオンを用いた2フレーバーQCDのゲージ配位を用いて、位相感受率の決定を行った。我々の開発した擬スカラー演算子の相関関数を用いた方法で、クォーク質量が20-100MeVの範囲で決定した。結果としてカイラル摂動論の予言と一致する結果を得た。これらを応用して、JLQCD collaborationによるすべての物理量の有限体積効果の評価が可能となった。B中間子はCP対称性の破れやフレーバー混合の起源の解明に重要であるが、そのカイラル極限の振る舞いは重い中間子を含むカイラルラグランジアンで記述される。もっとも需要な低エネルギー定数のひとつがB*Bπ結合定数である。大学院生の大木洋氏とKEKの松古栄夫氏との共同研究で2フレーバーQCDにおけるB*Bπ結合の決定を行った。非摂動繰り込み群については0(a)誤差のない物理量を用いた新しい繰り込みスキームを提案し、クェンチ近似で予備的計算を行っている。
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Research Products
(1 results)