2008 Fiscal Year Annual Research Report
新手法によるエネルギー可変レーザー逆コンプトンガンマ線発生に関する実験的研究
Project/Area Number |
19540289
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大垣 英明 Kyoto University, エネルギー理工学研究所, 教授 (10335226)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
紀井 俊輝 京都大学, エネルギー理工学研究所, 准教授 (30314280)
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Keywords | ガンマ線 / 逆コンプトン散乱 / 光核物理 / シミュレーション |
Research Abstract |
本年度は、産業技術研究所レーザーコンプトンガンマ線利用施設のビームラインを用いてエネルギー可変ガンマ線を用いた核共鳴散乱実験(NRF)を行った。この実験では530MeVの電子と1064nmの波長のレーザーを衝突させて最大エネルギーが5MeVのガンマ線を発生させ、コリメーターを調整し4〜5MeVのLCSガンマ線を生成した。このLCSガンマ線を15mmの厚さの鉄と4mmの厚さの鉛を透過させて対象試料であるメラミン(C3H6N6)に照射した。メラミン中の炭素-12及び窒素-14からNRFにより放出されたガンマ線を、高分解能ガンマ線検出器で計測した。遮蔽されたメラミンの炭素と窒素の比を、ガンマ線のエネルギースペクトルのピーク面積から求め、検出器の検出効率等の補正を行った結果、炭素と窒素の比は炭素/窒素=0.39±0.12であり、メラミンの炭素/窒素=0.5と誤差の範囲で一致した。 以上の結果、本手法のNRFに対する有効性を示した。
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