2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540301
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
大盛 信晴 Kochi University, 教育研究部自然科学系, 教授 (10117004)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本田 建 山梨大学, 医学工学総合研究部, 教授 (10115321)
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Keywords | 宇宙線 / 時系列解析 / 非線形現象 / 国際研究者交流 ボリビア国 |
Research Abstract |
エネルギー領域がknee近傍の宇宙線のなかにフラクタル的特徴を示す時系列をもって観測される宇宙線群の存在が報告されている。この非線形的現象はカオス的なのかどうか、またその宇宙線起源について調べるのが本研究の目的である。そのためにはより高い精度の観測が必要なので、チャカルタヤ観測所(5200m)を利用した実験となった。チャカルタヤ観測所の空気シャワーアレイと連動した空気シャワー観測をおこなうため、夏季に、約30キロ離れたラパス大学構内(観測高度3900m)に小空気シャワーアレイの建設を開始した。この小空気シャワーアレイの特徴は、4台のシンチレータ検出器(FT検出器と粒子密度検出器を併用)を10m×10mのスパンに展開したものとなっている。また、二つの装置はそれぞれ宇宙線の時系列データとシャワーの到来方向を観測するが、空気シャワーのエネルギー情報は中心となるチャカルタヤ観測所の装置でしか得られないため、両装置間の時間情報を精度よく一致させる必要上、ラパス大学構内に設置した小空気シャワー装置にはGPSを利用して1μ秒の精度で山上の空気シャワー装置と同期できるようにしてある。この同期された観測によって、お互いの装置で観測されたフラクタル特性をもつ宇宙線群の相関から、同時性が確認されれば、このような宇宙線群の存在の明確な検証になるだけでなく宇宙線群の広がりについても研究することが可能である。一方、これまで観測されてきた約20年にわたるチャカルタヤ山の空気シャワーデータについて一部は解析を終え、結果を2008年秋の学会で報告をし規単独のアレイでの観測という制限はあるが、非線形解析からはフラクタル特性をもつシャワー群の存在を積極的に肯定できる結果には未だに至っていない。
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Research Products
(1 results)