2007 Fiscal Year Annual Research Report
ブラックホールの幾何学と佐々木-Einstein計量
Project/Area Number |
19540304
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
安井 幸則 Osaka City University, 大学院・理学研究科, 准教授 (30191117)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 義武 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (20271182)
阪口 真 岡山光量子科学研究所, 研究員 (90382027)
大田 武志 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, COE研究員 (70419688)
|
Keywords | 素粒子論 / 幾何学 / 宇宙物理 / 数理物理 / トポロジー |
Research Abstract |
2006年Chen-Lu-PopeによってKerr-NUT-de Sitter時空と呼ばれる高次元ブラックホール解が発見された.この解の宇宙項を含む真空のEinsteinに従うすべての知られている球形ホライズンのブラックホール解を含む. Kerr-NUT-de Sitter時空にはコンフォーマルKilling-矢野(CKY)テンソル場と呼ばれる特別な反対称テンソル場が存在し、時空の隠れた対称性と密接に関係している.宝利-大田との共同研究では、CKYテンソル場の存在を仮定すると許される時空はKerr-NUT-de Sitter時空ただ一つに決まってしまうことを証明した.さらに、測地線方程式の可積分性そしてHamilton-Jacobi方程式、Klein-Gordon方程式、Dirac方程式の変数分離についてもCKYテンソル場の存在から示すことができる. 5次元時空にはホライズンのトポロジーがKerr-NUT-de Sitter時空とは異なるリングの形状を持つ解が知られている.森沢-富沢との共同研究では、漸近平坦性、Killingベクトルの存在そしてホライズンの形がリングであることを仮定するとPomeransky-Sen'kovによって発見されたブラックリング解が一意的であることを証明した.
|
Research Products
(5 results)