2007 Fiscal Year Annual Research Report
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19540352
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| Research Institution | Hokkaido University |
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Principal Investigator |
浅野 泰寛 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 助教 (20271637)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田仲 由喜夫 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40212039)
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| Keywords | 超伝導 / メゾスコピック物理 |
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| Research Abstract |
超伝導には通常金属における超伝導(スピン1重項s波超伝導)の他に,銅酸化物高温超伝導(スピン1重項d波)に代表される異方的超伝導がある.超伝導体に普通の非超伝導金属(常伝導体)を接合したとき,超伝導を担うクーパー対が超伝導体から常伝導体へ染み出す現象は近接効果と呼ばれている.我々はこれまで異方的超伝導体の近接効果を調べ,近接効果はその母体となる超伝導の対称性に極めて敏感であるという重要な結論を得ている.異方的超伝導が非局所電流に及ぼす効果を明らかにする事で本研究の当初の目的のひとつであった.
我々がT字接合と呼んでいる超伝導体と常伝導体の接合の微分コンダクタンスを理論的に計算することに成功した.その結果大変興味深い結果を得ることができた.T字接合にスピン1重項超伝導体を付けた場合とスピン3重項超伝導体を付けた場合では微分コンダクタンスのスペクトルが定性的に全く異なる形になることがわかった.この違いは超伝導体から常伝導金属へ染み出すクーパー対の対称性が劇的に異なることに起因する.我々は得られた結果から,スピン1重項超伝導体とスピン3重項超伝導体を区別する新しい実験法を提案した.
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