2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540380
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
森 嘉久 Okayama University of Science, 理学部, 准教授 (00258211)
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Keywords | ボロン / 超伝導 / 高圧X線回折 / 構造相転移 / 体積弾性率 / 状態方程式 |
Research Abstract |
α-Boronの高圧X線回折実験を第三世代放射光施設であるSPring-8にて行い、その圧力領域は200GPaを超えた。α-ボロンの圧力誘起超伝導転移は、常に情報を交換している阪大のグループにより160GPa辺りで起こることが今年度報告された。すなわち、我々の行ったX線回折の実験結果は、超伝導転移圧力を大きく超えており、その構造を明らかにすることは、ボロンの圧力誘起金属化や超伝導転移に伴う結晶構造の変化を明らかにすることになる。リートベルト解析による解析の結果、格子定数a,c共に圧力に対して減少していくが40GPaを境に減少率が小さくなっていることが分かった。つまり、金属化や超伝導転移とは大きく異なった圧力領域で構造的な変化が生じていることになる。原子位置の圧力変化を詳細に調べることにより、ボロンの特徴である20面体クラスターの圧力変化を調べることが出来る。20面体クラスターは圧力により40GPaまでは等方的に収縮するが、それを超えた辺りから異方的に縮む。その結果として格子定数の圧縮率に変化を及ぼされることが分かった。圧力印加により当初はクラスター間が変化することになるが、40GPaを境にクラスターの形状を変化させることにより圧力を吸収していることになる。今後は、より高い圧力境域でのデータを丁寧に解析していくとともに、再度良質な実験データの取得を目指してく。
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