2008 Fiscal Year Annual Research Report
非平衡緩和法とゲージ理論による量子多体系を中心にした動力学的解析
Project/Area Number |
19540397
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
尾関 之康 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 准教授 (70214137)
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Keywords | 非平衡緩和法 / ゲージ理論 / 量子ゲージグラス / ランダム系 / KT転移 |
Research Abstract |
非平衡緩和法は、臨界温度や臨界指数を数値評価する効率の良い方法であり、特にフラストレーションやランダム系では平衡化の困難が現れないので有効に働く。評価法の特性から、系統的な数値計算を必要とする臨界普遍性の解析に適している。 本年度は、3次元±J Isingスピングラス模型について、スピングラス相の非平衡緩和解析を相境界に沿って多重臨界点に至るまで系統的に行うことに成功した。相図を決定し、スピングラス臨界指数を評価し、強磁性相も含めた相図全体の臨海普遍性の振舞いを統一的に理解することができるようになった。 また、KT転移を起こす2次元ゲージグラス模型について、前年度の解析で発見した振舞い、すなわち、これまで一般に信じられていた静的指数と動的指数の関係と逆転した臨界指数の振舞いについてさらに解析を進めた。KT相内全体の臨界指数を非平衡緩和法で評価し、その流れを議論することが可能になった。
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