2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540410
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
斎藤 幸夫 Keio University, 理工学部, 教授 (20162240)
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Keywords | ヘテロエピタギシー / 異方的二次元島 / 有機薄膜 / ヘテロエピタギシー不整合転位 / 弾性格子模型 / 脱濡れ / 動的スケーリング則 / キラリティ |
Research Abstract |
ヘテロ基板への蒸着に見られるさまざまの現象を解明した。まず、半導体基板上に有機薄膜を蒸着する実験で二次元島の形態に異方性が認められていたが、それを、棒状の有機分子が表面で垂直に近い配向をとるという特性のために、基板上にステップがあると島の淵からの脱離に異方性が生じるということで説明した。 また、低温で蒸着した平坦な単層膜が、昇温することで本来の部分濡れの状態に脱濡れ(dewet)していく動的過程を、二つのカテゴリーに分類できることを示し、夫々の場合のスケール則を発見、説明した。 へテロエピタキシャル系に見られるさまざまの成長様式、つまり層状成長、島成長、層から島へのSK成長様式に対して、不整合転位の役割を研究し始めている。そのために弾性格子模型を構築し、本年度は手始めとして不整合転位の芯のエネルギーを求めた。連続弾性体で得られた転位間相互作用の解析結果良い一致を示し、連続体では求められない新エネルギーも求めることができた。また、ヘテロエピタキシャル系の蒸着島の形態を様々変えたときのエネルギーを比較し、可能な成長様式を合図にまとめた。 キラリティの自発的破れに関しては、揺らぎの効果を鍵を握ることがあることを見出した。有機物の例が簡単であるが、結晶成長に対しても拡張を考えている。
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Research Products
(18 results)