2008 Fiscal Year Annual Research Report
多自由度量子系の重ね合わせ状態の特徴付け・生成・操作・検出の理論
Project/Area Number |
19540415
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 明 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10242033)
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Keywords | ラビ振動 / エラー訂正 / ディコヒーレンス / 量子ドット / 安定性 |
Research Abstract |
量子系のハミルトニアン時間発展を外来ノイズから守る新しい方法を提案し、それが、量子ドット系などで、容易に実現できることを示した。 従来の方法では、パラメーターの値を正確に制御し、さらにそれを自在にスイッチングする必要があったので、実在の物理系で実現するのはきわめて困難であった。それに対して、我々の方法の著しい特徴は、パラメーターのファイン・チューニングを全く必要としないことである。9つの量子ドットを、「だいたいこんな位置関係になるように」という程度の精度で配置すれば、自然にシュアーコード系になり、論理キューピットが、もとの系の時間発展と等価な時間発展をするようになる、というものである。 この成果を発表した論文(以下の研究発表の欄に掲載)は、Virtual Journal of Nanoscale Science&Technologyと、Virtual Joumal of Quantum Informationにも選ばれて転載された。 また、多体量子系の安定性や、外場に対する応答についても進展があり、学会発表を行った。これらは、順次、論文として発表してゆく。
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