2009 Fiscal Year Self-evaluation Report
Detailed Fault Structure and Earthquake Rupture Dynamics
Project/Area Number |
19540450
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Solid earth and planetary physics
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Research Institution | National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention |
Principal Investigator |
FUKUYAMA Eiichi National Research Institute for Earth Science and Disaster Prevention, 地震研究部, 総括主任研究員 (60360369)
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Project Period (FY) |
2007 – 2009
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Keywords | 地震現象 |
Research Abstract |
地震破壊がどのように成長し、どのように伝播し、どのように停止するのかは、断層の形状、断層に働く応力場、それに、断層面の性質で規定される。現実の微細な断層構造を測定する事がきわめて困難である事から、地震の動的破壊の研究に、断層の微細構造のデータはあまり用いられてこなかった。一方、断層の地質学的調査から、巨大地震であってもたかだか幅1センチ以内の非常に狭い厚さの領域において断層破壊が生じている事が明らかになっており、巨大地震の破壊過程の物理を考える際、マクロなスケールのみに基づいた議論では、幅1センチの内部で生じている現象を見落とす可能性がある。本研究は、断層の微細構造が、地震の動的破壊伝播にどのような影響を及ぼすかを調べることを主目的とする。断層のミクロな構造が、マクロな地震破壊伝播にどのような影響を及ぼすかを、実際に存在する断層構造を用いて数値シミュレーション手法によって調べる。実際に存在する断層を考慮した破壊を計算機上で再現する事により、これまでの単純な断層構造に基づいた地震破壊モデルを、より現実的なモデルへと高度化する事ができる。断層の微細構造(ミクロな構造)が、断層破壊(マクロな破壊)にどのような影響を及ぼすかを調べ、断層破壊のミクロな側面とマクロな側面がどのように結びついているかを理解することを目指す。 本研究では、1)工業用CT スキャナを利用して、より詳細な断層の3次元構造を求める。2)推定した断層構造をもとに断層の動的破壊伝播モデルを構築する。さらに、3)構築した断層破壊伝播モデルをもとに、断層の微細構造が破壊の進展にどのような影響を及ぼしているのかを調べ、実際の大地震との関係を調査する。
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