2007 Fiscal Year Annual Research Report
2スケールモデルを用いた雨滴粒径分布パラメータの推定
Project/Area Number |
19540463
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
古津 年章 Shimane University, 総合理工学部, 教授 (00314617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井口 俊夫 独立行政法人情報通信研究機構, 電磁波計測研究センター, グループリーダー (20358980)
柏木 宣久 統計数理研究所, データ科学研究系, 准教授 (50150032)
下舞 豊志 島根大学, 総合理工学部, 助教 (30325039)
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Keywords | 雨滴粒径分布 / 状態空間法 / 2スケールモデル / 降雨レーダ |
Research Abstract |
2スケールの雨滴粒径分布変動確率過程を,1次元Non-Gaussian状態空間モデルの方法に従って解析するプログラムを開発した.このプログラムは,長周期成分の確率密度関数として,コーシー分布のように,低確率で広い裾野を持つ分布を採用することにより,短周期のランダム変動とステップ状に(時々)変化するランダム関数の重畳した確率過程の解析に用いることができる.ガウス分布に従った短周期の統計的変動とコーシー分布に従ってステップ状に変化する長周期変動モデルを組み合わせて,シミュレーションデータを作成し,試験的に解析した.その結果プログラムの有効性を確認した.次に,実際の雨滴粒径分布変動を確率モデルに応用するために,シンガポールの雨滴粒径分布測定装置(ディスドロメータ)で得られたデータの解析を行った.降雨減衰係数とレーダ反射因子関係式(k-Z関係)の係数,重み付きメディアン粒径,雨滴粒径分布の振幅パラメータなど様々な雨滴粒径分布パラメータを状態空間法により解析した.その結果,振幅パラメータと降雨強度(あるいはレーダ反射因子)の組合わせが2スケールモデルに比較的よく適合することがわかった.更に,衛星搭載降雨レーダによる2スケール雨滴粒径分布パラメータ推定を感度よく行うためのアダプティブ走査方式の検討を行い,衛星レーダデータを用いたシミュレーションにより有効性を確認した.
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Research Products
(5 results)