2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540490
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
中森 亨 Tohoku University, 大学院・理学研究科, 准教授 (00192229)
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Keywords | サンゴ礁 / 造礁サンゴ群集 / 石垣島 / 大月町 / 被覆率 / 多様性 / 空中写真 / L関数 |
Research Abstract |
平成19年7月と8月に亜熱帯の沖縄県石垣島白保のサンゴ礁で、9月に温帯域の高知県大月町の海岸で造礁サンゴ群集の生息状況を観察した.その際に方形枠を用いて、シュノーケリングとダイビングによって群集の被覆率および試料を収集した.また、サンゴ群集のスケッチと写真の撮影を行った.その結果、石垣島の造礁サンゴ群集は白化現象などによって群集のバイオマス量が減少しているのに対して、大月町の群集はしだいに被覆率や多様性が年々高まってきたことが判明した.また、高知県で記録された造礁サンゴの種数は合計で約130種となり、以前の研究で記録された値とほぼ同じ、あるいは、増加していることが明らかになった.そこの造礁サンゴの被覆率は年々上昇し、奈半利町の群集は約10年ほどで平衡に達したことが判明した.河口からの距離が異なる地点で海水を採水した結果、河口から距離が離れるに従って濁度が低下したことが明らかになった。 室内においてはこれらの地域で複数回撮影されたすべての空中写真(1:10000)を購入した.群集のパッチ構造がなぜ作られたかについて検討するため、そこに生息しているサンゴ礁群集の割合と空間分布パターンを解析した.Excel上でプログラムを開発し、L値などを計算した.その結果を現在解析中である.また、購入した自動滴装置とガラス電圧計の調整を行い、海水のアルカリ度とpHが高い精度で測定できるようになった。この方法を使用した測定を今年度夏に現地の海域で行い、サンゴ礁群集の有機・無機炭素生産を求める.
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