2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19540521
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
東辻 浩夫 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40011671)
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Keywords | プラズマ物理 / 微粒子プラズマ / 臨界現象と相分離 / 微小重力 |
Research Abstract |
1 湯川-成分プラズマの状態方程式に微粒子の有限半径の効果を加えた状態方程式を導き,微粒子プラズマの統計力学的特性を4つの理論的パラメータにより表した。この結果に基づき,相平衡の方程式を数値的に解き,プラズマの相図を求め,臨界点付近の相分離の様子を調べた。 2 微粒子プラズマの実験パラメータが分かれば,理論的パラメータは定義にしたがって計算される。一方,複数の理論的パラメータの組が与えられたとき,それを実験で実現するための実験パラメータを求めるのは自明ではないが,この対応を具体的に示した。結果として,実験では実現できない理論パラメータの組み合わせの領域が存在することを示した。 (1)実験的に観測するためのパラメータの探索を行い,微粒子プラズマの臨界点に対応する実験条件の候補を求めた。 (2)臨界点付近におけるプラズマの密度揺動の増大を増倍率として,プラズマのパラメータ面に表し,臨界点への接近の手がかりとした。 3 背景プラズマを密度汎関数法により記述する分子動力学法を定式化し,数値シミュレーションコードを開発した。少数の微粒子を含む場合についてプラズマの動的シミュレーションを行い,微粒子の周りのポテンシャルを調べた。 1,2については国際会議および国内の学会で報告した。前者については平成20年に学術雑誌に掲載予定である。また,ESA (European Space Agency)とJAXA(宇宙航空研究開発機構)による微小重力実験計画のためのInternational Topical Meetingにおいて報告した。
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