2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19549004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Special Purposes
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
勝木 厚成 Nihon University, 理工学部, 助手 (40453914)
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Keywords | 三日月型砂丘 / 対数正規分布 / 非線形動力学 |
Research Abstract |
砂と風の相互作用によって形成される地形の代表的なものに砂丘がある。特に、風が一方向に吹き、砂の量が少ないという単純な環境条件下ではバルハンとよばれる三日月型砂丘が形成される。三日月型砂丘は孤立するよりも集団で存在することが多い。そこで、砂丘群集団の動力学を明らかにするために、多数の三日月型砂丘集団を計算機上で再現し、その統計的性質を明らかにした。 バルハンは個々の砂丘が衝突したとき合体・分裂をおこし、2砂丘が1つになる場合、2つになる場合、3つになる場合、4つ以上になる場合がある。その結果、時間経過にしたがって砂丘個体数は減り、個々の砂丘は大きくなる。ただしそのとき小さなバルハンも生成され、砂丘集団全体としては対数正規分布に従うことが明らかになった。また、砂の流入量を変化させることによって、平均砂丘集団が大きくなることもわかった。2カ所からの砂の流入があることを仮定し、砂丘集団が接触したときの集団分布からも対数正規分布になるように組み替えが起こってくることが明らかになった。 水槽実験においては、砂の点状供給装置を作成し、砂丘群を作ることに成功した。この砂丘群は計算機中で形成された砂丘群に形成過程が類似しており、砂量の厳密な調節を行うことによって計算機や砂漠上での砂丘との対応をつけていくことができることがわかった。この結果は、日本物理学会・研究会等で発表され、論文の投稿準備中である。
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Research Products
(4 results)