2009 Fiscal Year Annual Research Report
高い電子授受能を有する有機配位子とヘテロ原子から構成される特異な電子系の創出
Project/Area Number |
19550043
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
村藤 俊宏 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40253140)
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Keywords | ヘテロ原子 / 非ベンゼノイド / アズレン / 超分子 / 分子認識 |
Research Abstract |
アズレンの2位にホスホリル基を、6位にヒドロキシル基を有する誘導体は、分子間水素結合の形成により自己集合し、環状多量体を構築する可能性がある。さらに、多量体内部の空孔には様々なπ電子系化合物がπ-π相互作用により包摂される結果、アズレンの電荷移動状態に変化が生じ、これが呈色変化として現れると予想される。このようなホスト分子は、π電子系センサーとして作用するため、新しい有機機能性材料として期待される。 このような2, 6-置換アズレンを合成するため、2, 6-ビス(ピナコラト)アズレンの合成法を開発した。さらに、それぞれのボリル基を段階的に官能基変換する方法も見出し、目的化合物前駆体の合成に成功した。今後は、残す最終段階の合成反応を達成し、目的化合物の合成を達成するとともに、機能性の評価を行う予定である。
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