2007 Fiscal Year Annual Research Report
チオフェン-ピロール混合型オリゴマーを基盤とする機能性分子の合成
Project/Area Number |
19550049
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
西長 亨 Tokyo Metropolitan University, 大学院・理工学研究科, 准教授 (30281108)
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Keywords | π共役系 / オリゴマー / 有機半導体 / トランジスター |
Research Abstract |
オリゴチオフェン類は導電性高分子のモデルや有機電子材料として興味が持たれ、さまざまな研究がなされているが、鎖長が長くなるに従い溶解度が低下していくという欠点がある。それに対し、我々はこれまでの研究でチオフェン環にフラン環を挿入したオリゴマーが比較的良好な溶解度を示し、チオフェンオリゴマーと同等のFET特性を示すことを報告した。同様に、ドナー性の高いピロール環を組み込んだ分子についても興味がもたれるが、そのようなチオフェン-ピロールオリゴマーの電子デバイスとしての性能評価は行われていなかった。そこで本研究では先ず末端チオフェンのα位をヘキシル基で置換したチオフェン(T)-N-メチルピロール(P)からなるオリゴマーTPTPT体1およびTPTTPT体2を合成し、その性質を検討した。その結果、1は空気中で安定かつ溶媒に可溶であり、その電界効果移動度は9.1×10^<-3>cm^2/Vsと、チオフェンオリゴマーの移動度とほぼ同等の結果を示すことがわかった。より共役系を拡張したオリゴマー2は溶解度の低下が見られたが、電界効果移動度は5.3×10^<-2>cm^2/Vsとよりよい値を示した。 一方、N-ヘキシルピロール(P')とチオフェンを組み合わせたオリゴマーTP' TTP' T体の両端をフェニル基でキャップした化合物も合成し、加熱および圧力により結晶相が転移を起こし色調が変化するユニークな化合物であることを明らかにした。
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[Journal Article] "Giant Thienylene-Acetylene-Ethylene Macrocycles with Large Two-Photon Absorption Cross Section and Semishape-Persistence"2008
Author(s)
Michele Williams-Harry, Ajit Bhaskar, Guda Ramakrishna, Theodore Goodson, III, Mika Imamura, Akane Mawatari, Kazumi Nakao, Hideo Enozawa, Tohru Nishinaga, Masahiko Iyoda
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Journal Title
J. Am. Chem. Soc. 130
Pages: 3252-3253
Peer Reviewed
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