2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19550053
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Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
植村 元一 Kyoto Pharmaceutical University, 薬学部, 客員教授 (90047241)
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Keywords | アレークロム錯体 / 面不斉 / 軸不斉 / 金(I)触媒 / 環化反応 / オルトリチオ化 |
Research Abstract |
面不斉アレーンクロム錯体を用いた不斉反応を展開してきた。 1)軸不斉をもつビアリール化合物を、面不斉ハロベンゼンクロム錯体とオルト置換アリールホウ酸とのパラジウム触媒によるクロスカップリングで、アトロブ異性の両光学対掌体を立体選択的に合成する反応を既に報告している。本研究では、さらに、軸不斉ビアリール化合物の新規合成法の開発どして、enyne結合を持つアレーンクロム錯体と金(1)触媒によるCycloisomeriationで軸不斉ビアリールクロム錯体を立体選択的に得る反応を見いだした。この反応では、熱力学的に安泰なantiゐビアリールクロム錯体が得られ、以前の方法と有機合成上相補的に利用できる。さらに、本研究の過程で、オルトリチオ化の位置選択性が親電子試薬に左右される興味ある結果も見いだしている。 2)軸不斉をもつビアリール化合物は良く知られているが、芳香環と窒素が結合した軸不斉化合物の不斉合成はほとんど報告されていない。面不斉フロロベンゼンクロム錯体に、求核置換反応をおこない表記化合物を光学活性体として合成することができた。
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