2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19550077
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
南 尚嗣 Kitami Institute of Technology, 機器分析センター, 准教授 (40241426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庄子 仁 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 教授 (50201562)
高橋 信夫 北見工業大学, 工学部・機能材料工学科, 教授 (20108187)
八久保 晶弘 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 准教授 (50312450)
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Keywords | メタンハイドレート / 海底堆積物 / 湖底堆積物 / 化学解析 / オホーツク海 / バイカル湖 / 国際共同調査 |
Research Abstract |
海底表層メタンハイドレート(MH)起源を化学的に解析することを目的に、研究代表者と研究分担者および海外研究者との共同研究により、これまでに海底・湖底表層MH存在分布調査、表層MH含有堆積物の採取、天然及び人工MHの化学/物理分析を実施し多くの知見を得た。すなわち、(1)ロシア国サハリン沖オホーツク海およびロシア国バイカル湖において海底・湖底堆積物中MH賦存に関する調査および表層MH含有堆積物の採取をおこなった。(2)堆積物コアは現場で直ちに半割し含有MHは液体窒素中に保存した。ガス分析用試料の採取をおこなった後、現地にて堆積物間隙水の採取をおこなった。これらの試料は全て北見工業大学へ輸送することに成功した。(3)MHを構成する水分子の起源を明らかにするために、MH水、堆積物間隙水等のδ^<18>OおよびδDを安定同位体測定用質量分析装置を用いて測定し、水試料中溶存塩化物イオン、炭酸水素イオン等をイオンクロマトグラフで測定した。MH中ガス起源を明らかにするためにガス組成分析およびメタンおよびエタンのδ^<13>C・δD測定をおこなった。(4)(i)サハリン沖海底・バイカル湖底表層MH包接メタンは微生物起源が主である、(ii)サハリン沖海底表層MHを構成する水分子は海水起源の可能性が高い、(iii)バイカル湖底表層MH中ゲストガスはメタンが主であるが泥火山域では最大15%程度のエタンを含有、(iv)MH生成時にはゲストガスが分別される(人工MHの化学・物理分析より)、(v)バイカル湖底表層MH含有堆積物中で発見された炭酸鉄(シデライト)の生成は酢酸分解が起源と考えられること等を明らかにした。
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