2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19550089
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
角井 伸次 Osaka University, 環境安全研究管理センター, 助教 (30252604)
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Keywords | ノニルフェノール / 構造解析 / 化学イオン化 / アセトニトリ / 異性体 |
Research Abstract |
前年度検討し有効な結果が得られたアセトニトリルを用いた化学イオン化を引き続き検討した。種々のアルキルフェノール類をTMS化し、CI-MS-MSにより分析した。 (1)結果を以下にまとめた。 (1)β位2級-γ位2級、β位2級-γ位4級、およびβ位4級-γ位4級のアルキルフェノールのシリル誘導体は、m/z305のイオンのタンデム質量分析の結果、複雑なスペクトルを与えた。 (2)β位3級-γ位2級、β位3級-γ位3級、およびβ位2級-γ位3級の場合には、m/z305のイオンのタンデム質量分析により選択的に1つのイオン(m/z221)が生成した。 (3)また、β位とγ位が上記の(2)の場合で、α位がジメチル体のアルキルフェノールのTMS体は、m/z305のタンデム質量分析によりm/z221が高い選択性で生成するのに対し、α位がメチル-エチル体では、m/z305のタンデム質量分析によりm/z235が高い選択性で生成した。この結果は前年度に推定したフラグメンテーションの機構と矛盾しない。 (2)市販のNP中の異性体の構造解析 市販のNPをTMS化し、アセトニトリルCI-MS-MSにより分析した。その結果、これまで報告例のある異性体で矛盾のない結果が得られた。また、EIとアセトニトリルCIの両イオン化を用いて総合的に解析した結果、構造が未決定の異性体に関しても決定することができた。構造決定できなかった異性体でも、いくつかの構造に絞ることが可能となった。
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