2007 Fiscal Year Annual Research Report
溶媒抽出試薬担持型機能性シリカゲル分離材の分離能力向上機能の解明
Project/Area Number |
19550093
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Research Institution | Hokkaido Pharmaceutical University School of Pharmacy |
Principal Investigator |
國仙 久雄 Hokkaido Pharmaceutical University School of Pharmacy, 薬学部, 教授 (10251571)
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Keywords | 多孔質ケイ酸塩 / 表面修飾 / 溶媒抽出 / 分離試薬 / 選択性 / 細孔効果 |
Research Abstract |
シリカゲル表面にアルキル鎖を表面修飾し、これに溶媒抽出法で用いられている抽出試薬を吸着担持した機能性シリカゲル分離材の金属イオンへの分離能は、同じ抽出試薬を用いた溶媒抽出法と比較して優れていることが報告した。同様の分離材として表面処理を行わずにシリカゲルやガラスビーズに直接吸着担持したものが報告されているが、表面処理を行った分離材は表面処理をしない分離材と比較して以下のような特徴を得ている。●金属イオンの捕集能力は同レベルである。●金属イオンの分離能力が優れている。●吸着担持した抽出試薬の剥離が無く、耐久性と再現性が優れている。 本研究では、ケイ酸塩表面をアルキル鎖で表面修飾した機能性ケイ酸塩分離材が、溶媒抽出法と比較して金属イオンの選択性が向上する理由を、シリカゲルの細孔効果であると推定し、この選択性発現機構を明らかにすることを目的として検討を行った。 本年度は、ベースとなるケイ酸塩化合物として、シリカゲルと比較して細孔径の小さなメソポーラスケイ酸塩であるSBA-15を選択し、これに表面修飾を施し、テノイルトリフルオロアセトン(TTA)を担持させた機能性ケイ酸塩分離材を合成した。この分離材を用いて遷移金属イオンの吸着実験を行い、シリカゲルを用いた吸着実験と比較した。 その結果、錯体の生成反応は溶媒抽出やシリカゲルを用いた分離材と同様で、金属イオンと抽出試薬の組成比が1:2の無電荷の錯体を生成することがわかった。この錯体が表面修飾したアルキル鎖へ吸着することで、金属イオンを水溶液中から捕集することがわかった。また、金属イオンの選択性はシリカゲルとほぼ同様であった。
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