2008 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド型チアカリックスアレーン類の創製と機能開発
Project/Area Number |
19550100
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
服部 徹太郎 Tohoku University, 大学院・環境科学研究科, 教授 (70241536)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
諸橋 直弥 東北大学, 大学院・環境科学研究科, 助教 (70344819)
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Keywords | アミノチアカリックス[4]アレーン / チアカリックス[4]アレーン / Ullmann反応 / アミド化 / 包接 / 錯形成 / ビスカリックスアレーン |
Research Abstract |
本研究の目的は, チアカリックス[4]アレーンの水酸基結合部位に性質の異なる2種類の配位性官能基を導入した多官能性ハイブリッド型チアカリックスアレーン類を創製するための新規合成法を確立し, また, 合成した新規ホスト分子の機能を開発することであり, 本年度は下記の成果を得た。 1. チアカリックス[4]アレーンの1, 3-ビス(トリフルオロメタンスルホン酸エステル)に対するp-トルエンスルホンアミドのUllmann型反応を鍵として, 1, 3-ジアミノチアカリックス[4]アレーンを合成する方法を確立した。目的化合物のチアカリックス[4]アレーンからの全収率は3段階16%であるが, この方法は従来法(7段階4%)に比べてはるかに効率が良く, 初めての実用的合成法といえる。同様の方法により, メチレン架橋1, 3-ジアミノカリックス[4]アレーンも合成できた。 2. 合成したモノおよびジアミノ体の有機分子認識能を調べ, モノアミノ体が結晶状態で, ギ酸-酢酸混合物から, 酢酸のみを100%の選択性で包接することを明らかにした。このような性質は, チアカリックス[4]アレーンでは見られない, アミノ体特有のものである。 3. 2つのモノアミノ体をアミノ基を足がかりとして結合した種々のチアカリックスアレーン二量体を合成した。また, これらとモノアミノ体について, TiおよびPdとの錯形成能をX線結晶構造解析おにび^1 HNMRにより明らかにした。
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Research Products
(17 results)