2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19550105
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
高部 圀彦 Shizuoka University, 工学部, 教授 (30022239)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間瀬 暢之 静岡大学, 工学部, 准教授 (40313936)
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Keywords | 環境調和型反応 / 触媒的不斉合成 |
Research Abstract |
医薬,農薬,香料などのバイオファインケミカルズの環境調和型不斉合成を行なうために,生体触媒,有機分子触媒,金属錯体触媒を同時あるいは連続的に使用して基質の連結反応を行なうことを目的として検討を行なった。 1.ヒドロキシラクタムはリパーゼにより極めて効率的に光学分割されるが,目的の立体配置の化合物の収率は50%であったので,副生する一方のエナンチオマーをアルカリ触媒によりラセミ化させることにより極めて高い収率で目的のエナンチオマーを得ることが出来た。さらに,この反応を利用して薬理活性を有するアルカロイドであるepi-lentiginosineの合成を達成した。 2.種々の薬理作用を有する3,4-dihydropyrimidin-2(1H)-ones(DHPMs)は,アルデヒド、ウレア、アセト酢酸エステルの3成分の縮合反応であるBiginelli反応によって合成されるが,この反応に,本研究目的である異種触媒のタンデムの使用による効率的不斉合成を検討した。骨格合成には,酸-塩基型有機分子触媒を用い,不斉導入には生体触媒を用いて検討した。骨格合成は酸-塩基型により進行したが,生体触媒による不斉導入は成功しなかった。 3.ラクトン類は種々の生理活性を示すことが知られている。そこで,有機分子触媒としてプロリンを用いたアルドール反応によりβ-ヒドロキシケトンの合成を行い,基質中に存在するカルボキシル基との酵素的ラクトン化を行った。その結果,基質を選択することにより,効率的なラクトン化が進行することが明らかとなった。
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Research Products
(5 results)