2007 Fiscal Year Annual Research Report
第四級アンモニウム塩型光学活性高分子の合成と不斉反応への応用
Project/Area Number |
19550122
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
伊津野 真一 Toyohashi University of Technology, 工学部, 教授 (50158755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原口 直樹 豊橋技術科学大学, 助教 (30378260)
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Keywords | ジアミン / ジハライド / キラルジアミン / キラルジハライド / 第四級アンモニウム塩 / 四級化 |
Research Abstract |
アキラルジアミンとジハライド類との第四級アンモニウム塩生成重合 これまでに第四級アンモニウム塩の生成をモノマー分子間で繰り返す重合反応に関しては,詳細な検討がなされていない。そこで構造解析などの容易なアキラルジアミンとジハライドを用いてこの重合法に関する基礎的知見を整理する必要があるため,アキラルなジアミンとして1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABC0)とジハライドにω-ジブロモキシレンの重合を検討して第四級アンモニウム塩高分子合成の詳細な条件検討を行った。種々反応条件を検討した結果,水,ジメチルホルムアミド混合溶媒中で,ジアミンとジハライドを加熱することにより,分子間で四級化反応が進行し,高分子を生成することがわかった。高分子主鎖に第四級アンモニウム塩構造を含むため得られた高分子の多くは,水溶性を示した。DABCOと字風呂もキシレンとの重合では,メタおよびパラジブロモキシレンを用いた場合に高分子量の生成物が得られることを確認した。 第四級アンモニウム塩生成重合による光学活性高分子の合成 上記の方法で光学活性高分子を合成するために,キラルジアミンとしてスパルテインを用いたが,立体障害のため,重合反応が進行しないことを確認した。一方,キラルジハライドとして酒石酸から誘導されるジブロミド誘導体,およびビナフトールから誘導されるキラルジブロミドを合成し,アキラルジアミンとの重合を試みたところ,光学活性高分子を得ることができた。
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Research Products
(12 results)