2007 Fiscal Year Annual Research Report
自己会合により高い2光子吸収特性を示すペンゾチアジアゾール2光子吸収色素の創製
Project/Area Number |
19550145
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
石井 努 Kurume National College of Technology, 生物応用化学科, 准教授 (60346856)
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Keywords | 2光子吸収 / 自己集合 / 超分子化学 / ベンゾチアジアゾール / ドナー・アクセプター |
Research Abstract |
本年度は自己会合性2光子吸収色素の合成を目指し、アミノ置換ベンゾチアジアゾール誘導体への会合性補助基であるコレステロール部位及びウレア部位の導入を遂行した。 まず、パラジウム触媒存在下でのジブロモベンゾチアジアゾールとトリフェニルアミンボロン酸とのカップリング反応により、対応する二置換体を合成した。次に、本誘導体のVilsmeierホルミル化反応を遂行し、モノ・ジ・トリ・テトラホルミル体を選択的に合成することに成功した。最後に、これらホルミル体を合成中間体として、会合性官能基を導入したアミノ置換ベンゾチアジアゾール誘導体を合成した。コレステロール部位の導入では還元的アミノ化反応を、ウレア部位の導入では、NaBH_4還元反応、光延反応、イソシアネートとの縮合反応を鍵反応とすることで、合成経路の確立に成功した。 ゲル化会合テスト、各種スペクトル測定、及び顕微鏡観察の結果より、合成した誘導体が自己集合会合体を形成することが判明しつつある。2年目の研究では、自己集合の詳細な検討を行い、その結果を基に再度分子設計を行いより優れた自己会合系の構築を目指す。最終的には、会合条件と非会合条件での2光子吸収特性の評価・比較を行い、自己会合に基づく2光子吸収特性の向上について検討する予定である。
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