2007 Fiscal Year Annual Research Report
OchreサプレッサーtRNAの調製とその遺伝暗号拡張への利用
Project/Area Number |
19550161
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
西川 一八 Gifu University, 工学部, 教授 (60109262)
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Keywords | 核酸・蛋白質・糖化学 / バイオテクノロジー / 生体認識・機能化学 / サプレッサー / 遺伝暗号 |
Research Abstract |
本研究では遺伝暗号表を拡張するために(1)UAA(Ochre)終止コドンに対応できるサプレッサーtRNAを人工的に調製し、(2)生体外タンパク質合成系を用いてUAAコドン選択的に非天然アミノ酸をタンパク質に導入する方法を開発することを目指している。 今年度は、UAAコドン対応サプレッサーtRNAの調製に関する条件検討を主として行なった。出発原料となる酵母tRNA^<Tyr>の調製法は既に開発済みであるが、新しい方法論を取り入れた分離精製法により、大量の酵母tRNA^<Tyr>をより迅速で効率的に調製することが可能になった。得られた酵母tRNA^<Tyr>のアンチコドン1文字目のG34を分子整形技術によりΨ(プソイドウリジン)34に改変するには基本的には酵素(RNase T1)による限定分解とRNA ligaseによる再連結を利用する。RNA ligase反応の基質となるpΨpが現在は市販されていないので、自力での調製を検討した。基本的にはΨp(プソイドウリジン3'-モノリン酸)をポリヌクレオチドキナーゼにより5'-リン酸化すればよいが、Ψp自体が市販されていないのでこの調製法から検討した。まず、Ψをトリメタリン酸により3'-リン酸化する方法を試みたが、合成収率が悪く断念した。次に市販品として入手可能な〓TP(プソイドウリジン5'-三リン酸)を重合させてpoly(〓)とし、これを分解して〓pを得る方法を試みたが重合効率が低く、実用的と言える量のpoly(〓)は得られていない。現在粗tRNA標品の加水分解物から〓pを調製する方法を試みている。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Structural basis for recognition of cognate tRNA by tyrosyl-tRNA synthetase from three kingdoms.2007
Author(s)
M. Tsunoda, Y. Kusakabe, N. Tanaka, S. Ohno, M. Nakamura, T. Senda, T. Moriguchi, N. Asai, M. Sekine, T. Yokogawa, K. Nishikawa, and K.T.Nakamura
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Journal Title
Nucleic Acids Res. 35
Pages: 4289-4300
Peer Reviewed
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