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2008 Fiscal Year Annual Research Report

イノシトールのDMSO可溶化による選択的モノ置換体合成と活性・機能物質への変換

Research Project

Project/Area Number 19550166
Research InstitutionEhime University

Principal Investigator

渡辺 裕  Ehime University, 理工学研究科, 教授 (40114722)

Keywords合成化学 / イノシトール / 位置選択的反応 / DMSO / DMA / LiCl / 糖化学 / 置換反応
Research Abstract

ミオーイノシトールが溶解するDMSO及びDMA/LiClを反応メディアとして位置選択的置換反応を検討してきた。当年度は二置換体および一置換体の実用的合成法とするため、単離方法の検討も含め種々検討を行った。この検討の中から、反応に使用するDMAの引き起こす副反応を追求した結果、新しいβ-ケトアミドの合成法を見出すに至った。また、LiClの関わる混合酸無水物によるアシル化法の確立への端緒をつかんだ。
1.二置換ミオーイノシトールの選択的合成
ミオーイノシトールの6個の水酸基のうち1,3位の水酸基を位置選択的に置換する方法論を前年度に見出し、今年度は実際に合成的に利用できる方法の確立を目指したところ、種々の置換基を望みの位置に導入したものを収率良く単離できる方法を見出すに至った。すなわち、シリル化がDMSO溶媒中で良好に行えた。αプロトンをもたないアシル基、スルホニル基、ホスフィニル基の導入はDMA/LiC1の溶媒系で良好な結果を与えた。生成物は水溶性であることが多いので、一端トリメチルシリル化後分液操作をし単離することなく脱シリル化して目的物を簡便に得る手法を見出した。
2,一置換ミオ-イノシトールの選択的合成
1,3位の水酸基は化学的に等価であり無選択性で統計学的割合で生成物が得られることが予測されるので、試薬の当量数を上げて短時間の反応とすることで良好な収率でモノ置換体が得られることが明らかとなった。単離もTMS化経由の手法で良好に行えるので合成法として利用できるものと考えられる。
3.β-ケトアミドの合成法
本研究で用いる反応溶媒は親電子剤と反応を起こしやすく、DMAの場合にはVilsmeier反応が副反応となりうる。この点を検討することで、DMAのみならず種々の第ニアミドがカルボン酸塩化物と反応して対応するエノールエステルアミドが生成し、これを加水分解することでβ-ケトアミドが収率良く得られることがわかった。これはβ-ケトアミドの新しい簡便な合成法になるものと考えられる。中間に得られるエノールエステルはE体(推測)のみが生成するので、キラル誘導体への重要中間体として利用できることが期待される。

  • Research Products

    (1 results)

All 2009

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] ミオ-イノシトールのジ置換体およびモノ置換体の一段階合成法2009

    • Author(s)
      富田廣成
    • Organizer
      日本化学会第89春季年会
    • Place of Presentation
      日本大学(船橋市)
    • Year and Date
      2009-03-29

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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