2007 Fiscal Year Annual Research Report
可溶性交互共重合ポリイミドを用いる有機電子材料の開発
Project/Area Number |
19550177
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
工藤 一秋 The University of Tokyo, 生産技術研究所, 教授 (80251669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 俊雄 東京大学, 生産技術研究所, 技術専門職員 (30175434)
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Keywords | ポリイミド / 有機EL |
Research Abstract |
当グループが開発した非対称脂環式スピロ二酸無水物DAnと2種のシアミンとを用いると交互共重合ポリイミドがone-potで容易に合成可能であることを利用して,特異な分子構造に起因した高効率有機EL材料を開発することを目的とした。 まず,ホール輸送兼発光部位を有する有機EL材料の開発を目指した。過去の知見に照らし,ホール輸送性と発光性を併せ持つ9,10-ジフェニルアントラセン部位を導入した青色発光交互共重合可溶性ポリイミドの発光の高効率化を試みた。具体的には側鎖に長鎖アルキル基をもったジアミンあるいはスルホ基をもったジアミンをスペーサーとして導入することで,相分離によって1分子内でクロモフォアを適当に引き離すことを検討した。しかしながら,検討した範囲のポリイミドでは固体状態で強く発光するものを得ることはできなかった。 次に,ホール輸送性と電子輸送性のジアミンを交互に持つコポリイミドを有機EL材料とすることを検討した。ホール輸送性ジアミンとしてN,N'-Diphenyl-N,N'-bis(4-aminobiphenyl)[1,1'-biphenyl]-4,4'-diamine,電子輸送性ジアミンとして1,3,4-oxadiazole-2,5-diyl-4',4'''-bis[1,1'-Biphenyl]-4-amineを用いることとした。しかしながら,これらのモノマー合成時に1)予期せぬ副反応による著しい収率の低下,2)少量の副生物との分離の困難さという問題点に遭遇し,反応ルートの変更を含めて種々検討したが,結果的にわずかの量しかジアミンを得ることができなかった。それを用いてポリイミドを合成したが,溶解性に乏しく成膜が困難であったため溶解性を付与するべくアルキル鎖を導入した類縁体の合成を試みたが,再度合成上の問題に直面し,期間内に合成を完成させることはできなかった。
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Research Products
(3 results)