2009 Fiscal Year Annual Research Report
横結合型色変換方式を用いた照明用高効率白色有機EL素子とその光学理論の研究
Project/Area Number |
19550182
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
三上 明義 Kanazawa Institute of Technology, 工学部, 教授 (70319036)
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Keywords | 有機EL / ディスプレイ / 電子・電気材料 / 光物性 / シミュレーション / 照明 |
Research Abstract |
本研究では光学的視点から白色有機ELの高効率化を目指し、(1)基礎検討、(2)展開研究、(3)応用研究の順に約3年間の計画を推進した。最終年度は有機EL材料と色変換材料を組合せた白色有機ELの高効率化を進めると共に、光学理論を統合化した独自の解析手法を開発し。得られた研究成果は以下のようである。 (1)三波長白色有機EL素子の高効率化 昨年度に開発した二波長型白色有機EL素子において、青色有機材料を青緑色材料に代え、橙色変換材料を赤色色素に変更することで、三波長型の白色発光を試作した。また、素子にマイクロキャビティ構造を付加することで光学モード分布最適化した。その結果、三波長型白色有機EL素子において高い発光効率が得られた。 (2)近接場光学に基づくマルチスケール光学解析手法の開発と有機EL光学解析への適用 光学解析の高精度化を図るため、従来の電磁光学、波動光学、光線光学に加えて近接場光学を統合化したマルチスケール光学解析手法を開発し、双極子放射場周辺のエバネッセントモードのパワースペクトルを計算した。同ソフトウェアにより金属電極近傍での表面プラズモン損失の影響を定量化することが可能となり、光取り出し効率の計算精度を更に改善できた。 (3)高効率有機ELパネルの試作と有機EL照明への応用 高屈折率基板を用い、低分子系燐光有機EL素子およびマイクロレンズ構造を組合せた独自の有機EL照明パネルを試作し、発光効率200-lm/W、外部量子効率50%以上の高効率が再現できることを確認した。この値は従来比約2倍以上であり、今後の有機EL照明開発に寄与できる研究成果と考えられる。
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Research Products
(12 results)