2007 Fiscal Year Annual Research Report
導電性高分子による白金系金属ナノ粒子の電気化学的安定性発現機構の解明
Project/Area Number |
19550195
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
水畑 穣 Kobe University, 工学研究科, 准教授 (10283871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出来 成人 神戸大学, 工学研究科, 教授 (10101065)
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Keywords | 白金ポリピロール / 燃料電池触媒 / 白金ナノ粒子 / 室温高分子形燃料電池 / ナフィオン |
Research Abstract |
白金/ポリピロールコンポジットを中心に、白金微粒子の拡散の抑制効果について検討を行い、材料面の評価において、π共役系導電性高分子が白金の溶解再析出の抑制に寄与することを見い出した。 セルの初期特性については、Pt/PPyコンポジット系電極についてPt担持量とセル性能との相関について検討するとともに、Pt/C系電極との比較を行った。膜/電極接合体(MEA)の初期性能については対Pt/C電極の1/4程度の活性を目標とする。また、単極評価と同様の電位走査による白金の溶解再析出試験を行った。評価においては、主に、水素酸化およびCO酸化に関する活性評価を行った。PT/PPyコンポジットについては、従来の手法と同様、酸化処理を施したカーボンにイオン交換法によりPtイオンを添加し、ポリピロールの重合と同時にPtを還元させ、ナノ粒子を電極上に分散させた。また、比較のため、ポリピロールを重合することなく、担持された白金イオンを水素ガスにより触媒とした。得られた触媒をカーボン電極上に展開し、ナフィオン溶液を含浸させたものを電極とした。この電極を硫酸0.5mol/l溶液中にて200mV/minにて0-1.1V vs Ag/AgClを10000回まで電位走査し、その間にO_2気流下およびCO気流下におけるサイクリックボルタモグラム(CV)を随時測定し、電極の活性について、それぞれ水素酸化および、CO酸化について測定した。初期においては、Pt,Pt/PPyいずれも電極の活性が認められたが、1000回掃引において活性の低下が認められ、10000回後にはPtのみ担持した場合殆どPtによる活性は認められなくなっていた。一方、Pt/PPyの場合は白金/ポリピロールコンポジットにおける電極活性は保持されていることが明らかとなった。
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