2008 Fiscal Year Annual Research Report
導電性高分子による白金系金属ナノ粒子の電気化学的安定性発現機構の解明
Project/Area Number |
19550195
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
水畑 穣 Kobe University, 工学研究科, 准教授 (10283871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出来 成人 神戸大学, 工学研究科, 教授 (10101065)
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Keywords | 白金ポリピロール / 燃料電池触媒 / 白金ナノ粒子 / 室温高分子形燃料電池 / ナフィオン |
Research Abstract |
本研究ではPEFCカソードにおけるPt/PPy on Cの耐久性の評価を目的とし,膜-電極接合体(MEA)にPt/PPy on Cを用い,Pt on C系での結果と比較を行った.Pt/PPy on C又はPt on CをNafion^[○!R]溶液及び2-プロパノール混合溶液に分散させスラリーを得た.これを機水性カーボンペーパーに塗布し,100℃にて8時間乾燥させることでガス拡散電極(GDE)を作製した.酸処理したNafion^[○!R]NRE-212膜(50μm)をこのGDで挟み込み,圧力1MPa,140℃にて180秒間ホットプレスを行い,MEAを作製した.試験セルにて2500cycle(0.1-0.8V vs.NHE,掃引速度20mV/s)の条件でCV測定を行った.この結果,Pt/PPy on CはCV測定前後で0.2V付近に見られるPt金属表面の水素脱着に由来する電流ピークの変化がPt on Cに比較して少ないことから,Pt/PPy on CはPt on Cに比較しPtの溶出が抑制されていると考えられる.次にPtの溶出状態について検討するため,カソード側MEA界面における断面TEM観察を行った.これより,Pt/PPy on CはPt on Cに比較しNafion膜中に溶出・再析出したPtは殆ど観察されなかった.これはCV測定の結果と一致するものである.さらに高倍率で観察を行なった結果,Pt/PPy on CはPt on Cに比較しPtの凝集が抑制されていることが確認された.以上の結果より,実際の発電条件においてもPt/PPy on CはPtのNafion膜中への溶出防止が可能であり,さらにPt微粒子の凝集抑制効果を有することが明らかとなった.
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