2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19550201
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 壽彌 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (90092486)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
臼井 博明 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (60176667)
田中 邦明 東京農工大学, 大学院・工学府, 教務職員 (30251581)
|
Keywords | ポリ(p-フェニレン) / フラーレン / アントラセン / フルオレン / 電荷移動度 |
Research Abstract |
t-BuLiを開始剤に用い1,3-シクロヘキサジエン(1,3-CHD)のアニオン重合によって、末端にt-Bu基を有し1,4-シクロヘキサジエン(1,4-CHD)単位のみからなるポリマーを合成した。2,3-ジクロロ-5,6-ジシアノ-p-ベンゾキノン(DDQ)で脱水素化することでポリパラフェニレン(t-PPP)を合成した。一方、1,3-CHDを重合し、ポリマーの活性末端にC_60を加えてグラフト反応を行い、DDQによる脱水素化でC_60-(t-PPP)nを合成した。 H-1NMRの測定の結果t-PCHDとC_60-(t-PCHD)_3の脱水素化率は100%であり、t-PPPとC_60-(t-PPP)_nが生成していた。またGPC測定の結果からDDQによる脱水素化反応ではC_60上のPPP鎖の数に関わらず、1分子のt-PPPが直接結合したC_60-t-PPPが生成していることが分かった。UV/PL測定の結果t-PPPの最大吸収波長は330nm付近であり、最大発光波長は400nm付近であった。TOF法によるt-PPPの電子移動度、正孔移動度の測定結果は、共に10-4cm2/Vsecオーダーであった。次いで、C_60-t-PPPのUV/PL測定を行った結果、UV吸収はt-PPPに比べて大きくなり、PLについては消光現象が観察された。これはt-PPPからC_60への電荷移動が生じたためであると考えられる。さらにt-PPPとC_60の混合溶液とC_60-t-PPPでは後者の方がより消光効果が大きいことを見出した。 ポリマーの活性末端にフルオレニル基やアントラセニル基を持つハロゲン化物を反応することにより末端に発光能を有する新規PPPが合成できた。
|
Research Products
(3 results)