2007 Fiscal Year Annual Research Report
新しいパルス着磁法による7テスラを超える超伝導バルク磁石の実現と磁束運動の解明
Project/Area Number |
19560003
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
藤代 博之 Iwate University, 工学部, 教授 (90199315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 智之 岩手大学, 工学部, 助教 (40311683)
岡 徹雄 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (40432091)
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Keywords | 超伝導応用 / 低温物性 / 結晶工学 / 熱物性 / 環境技術 |
Research Abstract |
現在使用している超伝導体バルク表面の温度磁場計測システムを改良し、測定ソフトウエアの改良を行うことで、温度6点、磁場4点を高速に同時計測出来る新しい測定システムを構築した。測定点数を増加することにより、さらに詳細な磁場侵入と捕捉の解析を可能となった。 MMPSC法に対する検討から、第1段階の温度T_s(1)と磁場B_<ex>(1)、第2段階の温度T_s(2)と磁場B_<ex>(2)の条件を詳細に変化させ、バルク表面の多数地点の温度と磁場の時間依存性を詳細に測定し、"M字型"捕捉磁場分布の最適化とそのメカニズムの解明を行った。その結果、第2段階の最適条件ではバルク内の磁場勾配(Bean modelでは臨界電流密度J_c)は粘性力が大きいためJ_c以上の磁場勾配が実現し、外部磁場速度vがほとんどゼロとなるパルスピーク付近で粘性力が減少し(F_vはvに比例する)、周辺部に留まっている多くの磁束が中心部ヘフローすると解釈することが出来た。最適条件以外では磁場勾配がJ_cよりも小さく、バルク周辺部の磁束はバルク中心部ではなく外部に排除されることが分かった。このように、第一段階のM字型磁束分布の中心部の凹みが磁場勾酷(dB/dx)の大きさを決定する主な要因であると結論することができるが、第二段階の条件(T2,B2)や温度上昇の大きさなども関連していることも分かった。現在のところ、B^P_T=7 Tを実現することが出来ていないが、着磁メカニズムに迫る大きな成果を得ることが出来た。 さらに、これまでの直径45mmバルクに加え、直径65mmのGdBaCuO系超伝導バルクを用いて、基礎的検討(初期設定温度T_s、印加磁場B_<ex>、印加回数に対する捕捉磁場B^P_Tや温度上昇ΔTの測定)と、MMPSC法による着磁実験を系統的に行った。
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Research Products
(21 results)