2008 Fiscal Year Annual Research Report
InAsSbN/GaAsSbN新量子井戸構造を用いた赤外光素子の研究
Project/Area Number |
19560016
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
河村 裕一 Osaka Prefecture University, 産学官連携機構, 教授 (80275289)
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Keywords | 赤外光素子 / 化合物半導体 / 量子井戸構造 / 分子線成長法 / 環境計測 / リモートセンシング / 医療応用 / 食品検査 |
Research Abstract |
今年度はInAsSbN量子井戸レーザの特性向上、およびInAsSbN/GaAsSbN量子井戸の基本物性を明らかにすることを目的に実験を進めた。まずInAsSbN量子井戸レーザに関しては単一井戸層の評価用結晶を作製し、窒素組成、Sb組成をパラメータとしてフォトルミネッセンス測定により光学的特性を評価した。その結果、窒素の導入により、臨界膜厚が増大し、高品質の量子井戸が形成出来ることが明らかとなった。Sb組成を2%と4%の試料を作製したがSbが4%の場合に大幅な特性の変化が生じることを見出した。InAsSbN/GaAsSbN量子井戸に関しては、その基本となるInGaAs/GaAsSbタイプII量子井戸層において歪み補償構造を作製し、その発光特性を測定した。その結果、6%の歪み補償構造において、約40meVの低エネルギーシフトを観測した。これは理論値である30meVにかなり近い値である。また発光強度の低下もほとんど見られず、光学的に高品質の結晶が得られていることが明らかとなった。
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