2008 Fiscal Year Annual Research Report
アイドラ光の最適制御による光パラメトリックチャープパルス増幅の安定化と超広帯域化
Project/Area Number |
19560033
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
張本 鉄雄 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (80273035)
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Keywords | 超高出力レーザー / 非線形光学効果 / チャープパルス増幅 / 光パラメトリック増幅 / 超広帯域化 / 出力安定化 |
Research Abstract |
本研究では2ビーム励起およびアイドラ光の最適化制御による光パラメトリックチャープパルス増幅(OPCPA)の超広帯域化と安定化の方式を考案し,ペタワット(1PW=10^<15>W)・サイクル(数フェムト秒)パルスレーザー光の発生を目的とする. OPCPAにおける最大の問題点は、非線形光学結晶中において増幅・飽和・逆変換を周期的に繰返すことであり、その周期が入射条件によって複雑に変化することである。非縮退条件における広帯域位相整合が得られるものの、増幅周期が異なる問題に対して、本研究では二段増幅器の配置を考案した。二段増幅器の一方は中心波長で位相整合をとり、もう一方は長・短波長領域で位相整合をとるが、二段目の増幅では一段目で増幅した高強度シード光の影響を強く受けることとなる。そのため、どちらを先に配置するかによって結果も大きく変化する。本研究では位相整合方式のとり方として、一段目に長・短波長位相整合、二段目に中心波長位相整合となるような結晶配置を採る。その結果、450nmを超えるスペクトル範囲の増幅が可能であることが明らかになった。 縮退条件では利得の広帯域化のためには励起光の高強度化が必要であり、高強度化が可能なYb系固体レーザーが有効に用いることができた。縮退の位相整合条件は、位相整合角によって利得帯域を容易に制御できることや、強度や位相整合条件によって変化する増幅特性を利用し、逆変換を抑えた二段の増幅によってこれを検証した。
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