2007 Fiscal Year Annual Research Report
2次元半導体レーザと光ファイバの光結合系の設計・製作
Project/Area Number |
19560037
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
福嶋 丈浩 Okayama Prefectural University, 情報工学部, 准教授 (00264911)
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Keywords | 2次元共振器 / 擬似スタジアム型半導体レーザ / 光ファイバ / 光結合系 / 結合効率 |
Research Abstract |
本研究は、2次元半導体レーザから出力される複数のレーザビームを光ファイバに結合させる光結合系を設計・製作することを目的とする。平成19年度は、光結合系の設計ならびに光結合に関する基礎的な実験を行った。 まず、光学系の設計については、拡張Fox-Liモード計算法と光線追跡法を組み合わせたマルチモード光ファイバ系に対する結合効率の計算方法を提案するとともに9本の光ファイバに光を分岐させる光結合系を設計した。SLS(Selfoc Lens Standard)タイプ、直径2.0mmの屈折率分布型レンズとNA0.2、コア径80μmのステップインデックスファイバを用いて光結合系を設計したところ、9本の光ファイバに結合する光の割合は21.6%と見積もられた。レンズピッチやレンズの配置角度に対する結合効率の変化を計算したところ、トレランスが比較的大きく、厳密なアライメントを必要としないことを示した。 光結合の実験については、まず、擬似スタジアム型半導体レーザをヒートシンクにマウントして、レーザの発振特性を評価した。その結果、30mWの光出力まで安定な最低次モード発振が得られることを確認した。次に、市販のファイバコリメータ(日本板ガラス:C-OPCL-5G-010/PCFC)を用いて結合効率の評価を行った。その結果、レンズの配置角度に対する結合効率の変化は、計算結果とほぼ同じ傾向を示した。しかしながら、市販のファイバコリメータでは、レンズと光ファイバのパラメータが最適化されていないことなどから、結合効率が約1桁小さい値になった。 また、(株)国際電気通信基礎技術研究所と協力して、2次元半導体レーザの構造に対しても検討を行った。具体的には、共振器の内部にエアギャップを設けてレーザビームの出射方向を制御する新しい方法を検討した。
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Research Products
(7 results)