2009 Fiscal Year Annual Research Report
電気光学係数と圧電定数の相対的符号の決定及び電気光学係数の波長分散特性の測定
Project/Area Number |
19560038
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
滝沢 國治 Seikei University, 理工学部, 教授 (80327973)
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Keywords | 応用光学 / 結晶工学 / 計測工学 / 誘電体物性 / 光スイッチ |
Research Abstract |
レーザ光源と光検出器の間に試料の電気光学(EO)結晶を挿入するだけの単純な光学系で、EO係数を高精度・高感度で計測する波長多重干渉法の検出感度を改善し、9×10^<-8>radという極めて微細な位相を検出することに成功した。この計測法を用いて、波長441.6nmから1580nmにわたりLiNbO3結晶の低周波のEO係数r51を測定した。低周波で測定したEO結晶の位相には、EO係数r51と圧電定数d15が含まれるため、2つの光学定数を分離計測する手法および2つの定数の相対的符号を決定する手法を新たに開発した。測定から得られた波長分散式は、r51^T=28.34+1.446×10^6/(λ^2-8.756X10^3)(λ:nm)となった。r51の単位は、pm/Vである。 また、光ヘテロダイン干渉法を用いたEO係数測定法を考案した。これまでのEO係数計測法では、EO結晶のもつ静的位相の変動が、測定精度の向上を阻む大きな要因であった。光ヘテロダイン干渉法では、2つの音響光学変調器の駆動周波数の差で振動するビート信号に静的位相が含まれるため、ビート信号の実効値を計測すれば、静的位相による変動と無関係にEO係数を測定できる。この方法でLiTaO3結晶のEO係数r22を計測し、632.8nmの波長でr22=0.144pm/Vの値を得た。
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Research Products
(10 results)