2008 Fiscal Year Annual Research Report
周期構造に励起される表面プラズモンの偏光特性を用いた屈折率の微小変動検出
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19560042
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Research Institution | Kumamoto National College of Technology |
Principal Investigator |
松田 豊稔 Kumamoto National College of Technology, 熊本電波工業高等専門学校, 教授 (00157322)
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Keywords | 周期構造 / 表面プラズモン / 光センサ / 屈折率 / 電磁波シミュレーション / コニカルマウント |
Research Abstract |
本申請課題では、液体や気体など一様媒質の微小な屈折率変動をin-situ(非抽出・非破壊・瞬時)に検出する周期構造型表面プラズモンセンサの開発を目的とする。平成20年度は、平成19年度に引続き下記の研究を実施した。 (1)理論解析平成19年度は、反射型の周期構造(表面に誘電体(検出する試料)をコートした金属格子)をコニカルマウント(つまり、入射面と金属格子の溝が直交しないような配置)したときに励起される表面プラズモンを安浦の方法により計算するシミュレーションソフトを作成した。平成20年度は、金属薄膜を積層した周期構造に励起される表面プラズモンを解析するための安浦の方法による定式化を行った。この定式化による数値計算では、積層する層数の増加とともに、計算容量が増大するために、効率的な計算を行うための定式化の改良が必要であり、現在その研究を行っている。 (2)センサの試作平成19年度に、周期構造として市販のホログラフィック格子(1800本/mm、アルミコート)を用いて、コニカルマウントでレーザ光(677nmの赤)を照射し、そのときの入射角を変化させたときの鏡面反射光の強度及び偏光パラメータを測定する装置(周期構造型表面プラズモンセンサ)を設計し、試作している。平成20年度は、この試作機での駆動最小角度を改善(従来の0.1度から0.05度へ)するための制御系を検討した (3)実験平成19年度に試作したプラズモンセンサを用いて、気体試料(二酸化炭素、酸素、水素、窒素)に対して実験を行い、気体試料の有無をこのセンサにより検出できることを確かめた。試作機の精度が良くなり、またノウハウも分かってきたことで、実験の再現性が良くなった。さらに、実験結果が測定環境に依存する傾向があることが分かった。
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Research Products
(1 results)