2008 Fiscal Year Annual Research Report
微生物1個体検出可能なATP超高感度検出システムの開発
Project/Area Number |
19560046
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
飯沼 昌隆 Hiroshima University, 大学院・先端物質科学研究科, 助教 (00294512)
|
Keywords | バイオセンサー / SBP-ルシフェラーゼ / 反応速度 / ATP / 拡散反応方程式 |
Research Abstract |
平成20年度は、当初計画していた四重極トラップによるATP収集の研究を変更し、SBP-ルシフェラーゼの反応速度に関する研究を中心に行った。その理由は、昨年度構築したAPD-光ファイバー結合システムによる光子検出の時間依存性の結果から、SBP-ルシフェラーゼを固定した場合、固定しなかった場合と比較して反応速度が二桁も遅くなる現象が見られたからである。SBP-ルシフェラーゼの活性が失活しているわけではなく、単に反応速度が遅くなっているだけであることも権認した。これが事実であれば、この方法によるATPの高感度検出が非常に困難になる。そこで本年度は、次の三項目について実施した。 1.新しいSBP-ルシフェラーゼの作成 生成したのサンプルによる違いを見るために、SBP-ルシフェラーゼを新たに作成しなおした。 2.皮応速度めSBP-ルシフェラーゼ密度依存性の測定 新たに作成したSBP-ルシフェラーゼを用いて、密度を変化させて反応速度の測定を行った。ところが今回は、反応速度が2桁遅くなる現象が見られなかった。また99%の酵素が活性を失っている状態であることもわかった。今回、反応速度が全く変化しなかった原因については、いまだに分かっていない。 3.ATPの拡散を考慮した反応シミュレーション 反応速度が2桁遅くなる原因の一つとして、ATPの拡散速度に着目し、ATPの拡散を考慮した拡散反応微分方程式を数値的に解析した。その結果、ATPの拡散は反応速度にほとんど影響がないこともわかった。
|
Research Products
(1 results)