2008 Fiscal Year Annual Research Report
大電力ミリ波の伝搬モードのIn situ分析に関する研究
Project/Area Number |
19560051
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
下妻 隆 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 准教授 (80270487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出射 浩 九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (70260049)
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Keywords | 計測工学 / プラズマ・核融合 |
Research Abstract |
大電力長距離伝送用オーバーサイズ円形コルゲート導波管内の電磁波の伝搬モードの純度、モード比を知ることは、大型核融合装置におけるミリ波加熱装置や工業用の高周波加熱装置のトータルな効率改善に大きく寄与するものである。本研究では、測定可能である導波管端から放射された電磁波の強度分布(電磁波を照射するターゲット材の温度分布)のみを用いて、導波管内の伝搬モードの成分分析を行うことができる画期的方法を提案、実証するものである。本年度は、狭い場所に設置されている伝送路に沿って放射パタンのin situ(その場)測定が可能となるように小型赤外線カメラとターゲット板、さらにハイパワーのミリ波を処理する小型ダミーロードを一体化した測定ユニットを製作し試験した。特にターゲット上の温度分布を煩雑な座標変換すること無しに直接測定できるように、カメラをターゲット板の後方に配置した。その際、赤外線のみを通しミリ波を反射させるカットオフ小孔列から構成されるミリ波フィルター板を設計、試作し、その動作の確認を行った。これにより非常にコンパクトな測定システムが実現できた。また赤外線カメラの遠隔制御プログラムにより,カメラ動作の遠隔操作ができることを確認した。 データ解析においてはこれまでに測定されたデータの解析を進め、一つの伝送系において数十メートル離れた2カ所での測定結果を解析した。放射パタンの強度分布より位相情報を再構成し、それを使って導波管内基底モード展開することによってモード成分構成を求めた。またそれらの展開係数を用いて本来測定不可能な導波管中の電界、位相分布再構成し、不要モードへのモード変換の原因を追究した。
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