2009 Fiscal Year Annual Research Report
実対称固有値問題に対する多分割の分割統治法の発展と応用
Project/Area Number |
19560058
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
重原 孝臣 Saitama University, 理工学研究科, 教授 (60206084)
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Keywords | 応用数理 / 数値線形代数 / アルゴリズム / 実対称固有値問題 / 分割統治法 / クロネッカ標準形 / 特異値分解 / HPC |
Research Abstract |
1.実対称固有値問題に対する多分割の分割統治法の分散並列アルゴリズムを提案し、分散メモリ型並列スーパーコンピュータに実装し、その有効性を実証した。特に物理モデルでしばしば現れる、減次が少ない行列に関しては、ScaLAPACKに収められている標準的ライブラリを上回る性能、同等の精度を実現した。 2.実対称固有値問題に対する多分割の分割統治法における最適分割数の決定に関して、前年度までに得られた成果を発展させて論文にまとめ、Springer社から出版される図書(査読付き論文集)"Software Automatic Tuning-From Concepts to the State-of-the-Art Results"に投稿し、採択された。 3.多分割の分割統治法による特異値分解計算アルゴリズムの改良を行い、微小な特異値に対する特異ベクトルを含め、特異ベクトルを高精度で計算するための方法を提案した。 4.前年度までに構築し、実装したクロネッカ基底計算アルゴリズムに関して、詳細た数値実験を追加して論文投稿し、JSIAM Lettersに採択された。 5.前年度までに構築し、実装したジョルダン基底計算アルゴリズムの改良を進め、悪条件問題にも対応可能な実装法を確立した。
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Research Products
(9 results)