2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19560061
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
杉原 正顯 The University of Tokyo, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (80154483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 正武 東京電機大学, 理工学部, 教授 (20010936)
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Keywords | 数値計算 / Sinc法 / 積分方程式 / ポアッソン方程式 |
Research Abstract |
DE-Sinc法に関連する以下の3つの成果を得た: (1)特異核を持つ第二種積分方程式に対するDE-Sinc数値計算法の提案とその理論誤差解析 弱特異核を持つ第二種積分方程式に対するSinc数値計算法は,Volterra型の場合にRileyによって提案され,非常に高精度であることが数値実験を通して報告されており,粗雑ではあるが誤差の理論解析も行われていた.これに対して,我々は,DE変換を用いたSinc数値計算法をFredholm型も含む場合に提案した.また,その理論誤差解析を厳密な形で与えた.特に,Rileyの論文における「未知関数に対する仮定やサンプリング数の大きさに関する制限」といった不自然な仮定を取り除いた形での収束定理を与えることに成功した. (2)Sinc-Gauss核をもつサンプリング公式の複素関数論に基づく誤差評価 Sinc数値計算法の基礎はSinc関数近似(Sincサンプリング公式)である.これに対して,最近,Sinc関数をGauss関数を用いて局所化した核を用いるサンプリング公式がQian等によって提案され,帯域制限された関数族に対しては,Fourier解析を用いた精緻な誤差解析が与えられていた.これに対して,我々は,複素解析を用いた誤差解析手法により,Qian等の結果を拡張することに成功した.近い将来,この理論に基づいて,「Sinc数値計算法」に替わる「Sinc-Gauss数値計算法」が確立されることが期待される. (3)1次元Poisson方程式に対するSinc法の准最適性の証明 Poisson方程式に対するSinc数値計算法および誤差解析はStengerによって確立されている.これた対して,我々は,1次元の場合ではあるが,この誤差が准最適であることを証明した.
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Research Products
(4 results)