2008 Fiscal Year Annual Research Report
カノニカルな非一様性乱流の高精度・高解像度大規模直接数値計算法の開発
Project/Area Number |
19560064
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石原 卓 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 准教授 (10262495)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 行雄 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10107691)
石井 克哉 名古屋大学, 情報連携基盤センター, 教授 (60134441)
芳松 克則 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教 (70377802)
|
Keywords | 乱流の直接数値計算 / スペクトル法 / 平行平板間乱流 / 乱流混合層 / 乱流境界層 / Sinc関数 |
Research Abstract |
本研究では、工学的に重要な非一様性乱流(乱流境界層、乱流混合層など)の大規模直接計算(DNS)を実施するため、従来手法であるスペクトル法やSinc関数を用いた新しい計算法等の中から高精度、高解像度かつ高効率な手法を明らかにし、その手法を用いて信頼性の高い大規模DNSを実現することを目的としている。今年度は、前年度得られた知見(平行平板間乱流では、Sinc関数を用いた手法はスペクトル法を用いたものと同程度な効率である)をもとに、スペクトル法を用いた平行平板間乱流のコードを地球シミュレータ用に最適化し、格子点数1024の3乗のDNSを実施した。その結果、壁摩擦速度に基づくレイノルズ数Reτ=2560(世界最大)を実現し、対数則領域y+=800におけるテーラー長に基づくレイノルズ数はRλ=300であり、コルモゴロフ則(K41)と矛盾しないエネルギースペクトルを得ることができた。乱流境界層については、ヤコビ多項式を用いたスペクトル法を用いて、フリンジ法を導入したDNSを実施し、過去の文献や最新の実験データと比較して結果の検証を行った。昨年度Sinc関数を用いたDNSは高精度であり、かつスペクトル法より高効率である可能性を示したが、結果を詳細に検証した結果、Sinc関数を用いた乱流境界層DNSでは無限遠方の扱い方の見直しが必要であることがわかった。(時間発展型)乱流混合層については、スペクトル法を用いたDNSコードを開発し、それを用いて大規模渦が3回ペアリングする場合の世界最大規模DNSを実現した。その結果、3回ペアリングの後、大スケールでは速度プロファイルが相似形となり、小スケールではK41と矛盾しないスペクトルが得られること等がわかった。
|
Research Products
(11 results)